2011年12月20日火曜日

初雪

ついに降った!

雪が、である。

すでに先週南ドイツでは大雪が降り、強風を伴って天候は荒れに荒れて大変なことになったそうであるが、ここデュッセルドルフは今日が初雪。

先週末は雹が集中的に降って地面一面真っ白になったが、雪ではなかった。

今もしんしんと降っているのでこれは明朝積もるかも♪

2011年12月5日月曜日

泣き虫幼稚園

幼稚園に行くと必ず泣く。とにかく泣く。

8月末から通い始めて既に3ヶ月経っているにもかかわらず、である。

当初はひどく、家を出るところからオイオイ泣き出し、朝から近所迷惑。いつも同じ時間帯(9時少し前)に出るのですれ違いの通勤や通学する方々にも「またあいつらか」と顔を覚えられてしまっているようである。

1ヶ月くらいすると道中泣かなくなったが、幼稚園に入って着替えさせて「象さん組」の部屋のドアをくぐったとたんに父ちゃんの足にしがみついて泣き出す。

幼稚園の先生たちが、特には二人がかりでどんぐりたちを羽交締めにして抑えにかかり、ようやく父ちゃんは開放されて幼稚園を後にすることができるのである。毎日毎朝こんな調子。先生もそろそろうんざりしてきた。

ところが、最近徐々に変化が現れてきた。

毎週金曜日には自分のおもちゃを幼稚園に持って行ってもいい日。つい2週間前のことであろうか(11月半ば)、どんぐりたちのお気に入りのおもちゃをリュックにいれて登園。とりあえず通園途上では泣くこともなく無事到着。

着替えるところで少しベソをかき出したので、「ベソかいたらおもちゃを父ちゃんがおうちに持っていっちゃうぞ。泣き止むなら渡してあげる」と半ば脅しをかけてみた。どんぐりたちも意味がわかったらしく、どうやら一生懸命こらえている様子。

ベンチに腰掛けさせておもちゃを手に持たせ、その場を去った。廊下を行く途中で振り返って見たら、ちゃんとベンチに腰掛けているではないか!こっちに向けたその顔は今にも泣き出しそうであったが。そのうち、同じ組の面倒見のいい年上の女の子達がどんぐり達のそばにひざまずき(!)、ひざや手をなでて宥めている様子が肩越しに見られた。「かわい子ちゃんたちに囲まれてええのー」 と父ちゃんはちょっと嫉妬したが、この二人の女の子には本当に感謝。

というわけで、少しほっとした。

翌週の月曜日はまたいつもと同じであったが、、、

どんぐり語講座(上級編)

前回1月にどんぐり語講座(中級編)を紹介してから大分時間も経ったので、この間に見せた言語習得の過程を「上級編」として振り返って見たい。「上級編」というからには、文の形成というかなり高度なレベルに達してきており、また、異なる言語を使い分けることも段々顕著になってきている(今のところは語源は日本語かポーランド語の2ヶ国語に限られているが)。今回は例文などを使って紹介しよう。

>まずは語彙から。

オウチ (Ouchi)
:「家」のこと。といってもどんぐり達が住んでいる「自宅」の意味。語源は日本語の「おうち」であることは明らか。ちゃんとどんぐりママと話す時は「ドメ」と使い分けている(次章ご参照)。

ドメ (Dome)
:「オウチ」と同じく「家」のこと。意味は全く同じだが、ポーランド語の「Dom」(=家)や「Domek」(=幼児語でおうち)が語源としており、一応使い分けている(つまり既にバイリンガルとなっている)。「ドム(Domu)」と時々格変化もさせているが、勿論きちんと使い分けているのではなく、まだ気分や日によって違うだけというだけのレベル。

アーメ (Ame)
:日本語でそのまんま、「雨」の意。どんぐり達、特にかゆはこれが大嫌いで外出中に降ってくると非常に神経質になる。残念ながらどんぐりママにも「アーメ」で通しているところを見ると、言語使い分けはまだ出来ていない。ポーランド語の「Deszcz(デシチ)」よりも恐らく発音が簡単なのであろう(聞けば意味は使い分けているので一応バイリンガルではある)。

ドゥワ (Duwa)
:数で「2」、「二つ」という意味。発音を聞くと、特に語尾がフランス語っぽいが(「デュ(2)」と「トロワ(3)」が合体した感じ)、勿論本人達はフランス語はわからないので、恐らく語源はポーランド語の「Dwa(2)」であろう。「一」の概念はわかっているものの、未だに言葉で発したことはなく、いきなり「二」から習得したところからも、双子であることの証なのかもしれない。

ペンチ (Pench)
:数で「5」の意味でよく使われるが、ようは片手で示せる限りの最大数値であることから、「5」以上でも「ペンチ」と言っており、広く解釈すれば「たくさん」や「いっぱい」という意味が近い。面白いのは必ず片手で指を5本広げて「ペンチ」と半ばボディランゲージ化している。語源は恐らくポーランド語の「Piec(ピエンチ」が最も近い。

オッキーヨ (Okkiyo)
:「大きい」という意味と、「たくさん」という意味の二つがある。また、「おっきー」ではなく、必ず語尾に「よ」がくっついて「おっきーよ」となる。

~ケーイ(---keei)
:文の終わりに用いられ、抑揚を伴う。多分英語のOK(オーケー)が語源であろう。両親がどんぐりに言い聞かせる際によく「~、OK?」と文を締めくくるので、その真似から使い始めたものと思われる。

ダメ(Dame)
:日本語の「駄目」が語源であるが、否定文を作る際にも用いられる。次に登場する「んっんー」同様に否定語の機能を有する。

んっんー(n,n-)
:上記の「ダメ」と同じく否定語。語源が西洋言語のようである。

コロル (Koloru)
:カラー(色)のこと。ポーランド語が語源。

パング (Pang)
:パンのこと。なぜか語尾に「んぐ」がついて周る。

ホング (Hong)
:本のこと。上記のパング同様、語尾に「んぐ」がつく。理由は不明。

ホンシカ (Honshka あるいはHonżka)
:本のこと。上記のホングと同じ意味であるが、どうやらこれは和製ポーランド語のようであり、日本語の「本」とポーランド語の「Ksieżka(クシェーンシカ)」の合成語のようである。

ワンゴング (Wangong)
:鉄道の車両をワゴンという。語源はポーランド語。ただし、前述の「パング」「ホング」同様に語尾に奇妙な「んぐ」がつく。

バルコン
:ベランダ(バルコニー)のこと。語源はポーランド語。

ピチュ (Pichu)
:飲み物のこと。ポーランド語の幼児語で一般的に使われるのでどんぐり語特有ではないもののここに掲載した。
 
ジュース
:ジュースのこと(そのまんまや)

リンゴジュース
:これもそのままの意。

ボブ
:「ボブとはたらくブーブーズ」という彼らのお気に入りの番組の主役キャラクター。工事現場で働くボブ(主役のボブはまだ子供であるが) とその仲間の車たち(ブルドーザーやパワーショベルなど)のお話を見て、ヘルメットのことを「ボブ」と呼んだり、ボブが愛用しているトンカチ・ねじ回しなどの道具を指して「ボブ」と呼んだりする。

ラーメン、ソーメン、ウドング
:言わずもがな。日本で人気の麺類の呼称を覚えてちゃんと使い分けている。「うどん」だけ例によって「んぐ」という妙な語尾がつく。

シュウプ
:スープのこと。

アイ (Ai)
:残念ながら「愛」という抽象観念ではなく、「アイス」のこと。食いしん坊のどんぐり達はとことん唯物主義者である。

>語彙とその説明ばかり羅列していても退屈なので、以下例文をいくつか紹介しよう。

例文1) 
えゆ「かいまわにゃむにゃむケーイ、えゆおっきーよにゃむにゃむケーイ。」
訳文:えゆ「かい、お前はご飯ちょっとだけだぞ、えゆがたくさんご飯をもらうんだぞ」

例文2)
かゆ「かいアーメんっんー、べー、オウチ、ケーイ。」
訳文:かゆ「かいは雨がきらい、濡れるの気持ち悪い、だからお家にいたいんだよー。」

とにかくこの「~ケーイ」は二人の会話を聞いていると、よく連発される。強く自己主張する際にそれが顕著である。

例文3)
えゆ:「パパ、あい、おっきーよ。えゆも、おっきーよ、あい、ちょこ?」
訳文:えゆ「パパのアイス、大きいね。えゆも大きいアイスが欲しい、チョコ味のくれる?」

何となく「どんぐりワールド」がわかっていただけたでしょうか?

2011年9月3日土曜日

新しいぶーぶー(中古車購入物語)

今日注文していた中古車(トヨタCorolla Verso)を受け取りにケルンまで行ってきた。行きは4人(ややと従姉妹とそのお友達)で古い車(日産プリメーラ)で、帰りは7人で(+どんぐりたちとどんぐりまま)。どうしてそれが可能かって?古い車だと全員乗れないから後発部隊は電車で行き、ケルン市内で待ち合わせて合流した次第。

出発の日の朝に子供たちを古い車に乗せて記念撮影をした。思えばどんぐり姉のややが生まれる前年に、会社の人から(無償で!)譲り受けて以来、11年もの間お世話になった愛着わきまくりの車だったので、感慨深かった。新しい車と引き換えにディーラーに受け渡した(それで少し安くしてもらった)。まだ走れないことはないのだが、さすがにガタが来ていて今年の車検でひっかかり、修理して乗り続けるものかどうか迷ったあげく、思い切って貯金を下ろして新しい車に乗り換えることにしたのである。もう間もなく20年目に突入せんとしていたので、さすがに限界を感じていた。

行きはケルン近郊で渋滞に巻き込まれた。市の南側の地区にあるディーラーで中心からは以外と遠い。

待ちに待ったキーを受け取った後、早速市内までドライブ。マニュアル車は慣れていなかったため、少しどきどきした。ガソリンがギリギリだったのでまずはディーラーから近隣のガソリンスタンドへ直行。

市内のパーキングに入れた後、無事どんぐりたちとも合流し、少し町で買い物をした。デパートではダースベーダーに出会った(!)。丁度おもちゃ売り場でスターウォーズのキャンペーンの最中で、本物そっくりのコスチュームを来た人たち(プロです!)がうろうろしていた。どんぐりたちも恐る恐るダースベーダーと写真をとってもらった。

その後、無事帰路についた。これで5人家族+2名を乗せたドライブが可能になった!



2011年8月8日月曜日

さようなら、おむつ

というタイトルを打ってみたが、まだ完全にオムツがとれたわけではない。8月現在、夜寝るときには相変わらずオムツをはかせている。

ただ、日中はここ一ヶ月くらい前から、ちょうど8月に入って幼稚園に通いだすことを意識して、 とるようにしている。

家にいる間は殆どうまくいくようになった。おまるでも、トイレの便器でも(この場合、子供用の便座を上に乗っけて座らせる)、おしっこもうんちも出来るようになった。うんちのときは、お尻はまだ自分で拭けないので、拭いてあげる。それでも時々、こちらが余所見している間に指をつっこんで遊んでいたりするので、手も入念にチェックする。

ここに至るまで、いろいろな「事件」は発生している。家の住人は、自宅のどの部屋のどの家具のどの辺りは触るのは避けるべきか、皆暗黙の了解で知っている。客人がそうした「ホットスポット」に座っているのを見ても知らぬ振りをするようにしている(もちろん、もう匂いもしないし、シミも一生懸命取り除いたので一見わからないが)。

問題は外出中。幼稚園ではやはりまだ駄目である。トイレに行きたいという意思表示が出来ない。いつの間にかやっちゃっている。典型的な「小便たらし」である。

パパと幼稚園

今日は初めてパパに連れられて幼稚園に行った。

大の風呂嫌い -解決編

「大の風呂嫌い」からどれ程経ってからであろうか。今となってはもう遠い昔の話のように思えるが、当時は本当に大変であった(詳細は3月9日投稿の「大の風呂嫌い」をご参照)。

恐らく1~2週間くらいあの状態が続いたであろうか。ある日家内が(どんぐりママが)下の写真にあるような帽子を購入した。

何のことはない、「水よけ帽子」でこれを頭にかぶると上からお湯をジャージャー流しても顔面はセーフなのである。

もちろん、どんな素晴らしい機能であろうとこれを見ただけで2歳児(当時)が納得するはずがない。大人でもぱっと見では「本当に上からかけても顔にかからないのかな。頭と帽子の間に隙間があればお湯がそこに流れ落ちて顔面どしゃぶりになるのでは」と不安になるものだ。

  ある意味、父親も一緒に「トラウマ体験」しているから余計に。

確か「えゆ」で実験してみて大丈夫であることを確認したと記憶している。双子の場合、これは大きな利点だと改めて感じた(今思えば、失敗してたらどうすんじゃ、二人ともお風呂で泣き叫び・・・考えただけでも恐ろしい)。

とはいえ、「かゆ」をなだめすかして頭に被せるのですら相当苦労した。ただ、本人も「帽子を被るか否か、それが問題だ」とTo be or not to beという状況が本能的に理解できたのか、とり合えず帽子を被ることは受け入れてくれた。

ただし、最初からいっぱいジャーと流すようなヘマは禁物。実際そうしても顔面にはかからないように出来ているスグレモノだが、心理面が重要なので。ちょっとずつお湯を後頭部にかけ、本人を安心させながら、「おっ、何だこれなら大丈夫だぞ」と思わせる工夫を要した。毎回そうやって徐々に流すお湯の量と回数を、気づかれないように増やしていった(この加減がまた難しい)。

何はともあれ、一ヶ月くらいはしぶしぶ頭にかぶり、警戒感が中々抜けなかったものの、2ヶ月も続けているうちにだんだん平気になり、しばらくすると上からジャーとかけてもこの帽子さえ被っていれば全く動じなくなった。

さらに、最近では時々「ちょっととるぞ」と断ってから(この安心させる一言が大事なのは言うまでもない)この帽子を一瞬とり、頭の前方や側面など、帽子を被っていては洗うのが難しい部分をゴシゴシとシャンプーしてやり、また帽子を被せて「はい、いきますよー」とお湯をかけ、また一瞬帽子をとってから今度はお湯が前に流れないように頭を傾斜させながら慎重にちょろちょろと(この間どんぐりのお父さんは、また「あの悪夢」が甦りませんようにと冷や冷やしながら)お湯をかけて仕上げるのである。

ただし、「帽子は今日はとろうか」と聞くと「ねー(Nieの意)」と必ず 却下するので、ようは「お守り」のような存在として今でも必ず被せてやることにしている。

ちなみに「えゆ」は最初からこの帽子が嫌いで、被ったことは1回しかない。彼はトラウマ体験をしていなかったので。「かゆ」にとっては救世主のような存在のこの水よけ帽子は無用の長物以外の何物でもない。


何はともあれ、おかげで「かゆ」はまたお風呂が大好きになった。

めでたし、めでたし。

2011年8月7日日曜日

迷路でジョジョー

公園にある迷路で遊んでいた時にかゆがおもらしした話。

Sudparkという市内の公園のある一角に、垣根で作られた簡単な迷路がある。冬になると葉っぱが散ってしまって透けて見えるので迷路遊びは出来なくなるが、夏の間はびっしり緑に覆われているので、初めて入ると少し面食らってしまう。

大人ならともかく、どんぐりのようなチビ達にとっては、それはそれは大迷宮のように違いない。

そんな迷路遊びをしていた時にこの事件は起きた。

迷路の一角には、ちょうど垣根の一辺をぐるりと周れる箇所がある。つまり、この垣根の角から分かれる道を右に行っても左に行っても、また元のスタート地点に戻るのである。

大人が見れば一目瞭然だが、どんぐり達にとっては違う。早速、分かれ道を右に行こうとしたところ、かゆが左に行くと主張しだした。えゆは?と聞くと父の後に従うという(あっぱれな息子よ!)。

そこでえゆと一緒に右に一歩踏み出した。そのとたん、後ろでものすごい抗議の叫びが(もちろんどんぐり語で)!

そこで、右に行っても左に行っても同じで、左右別々に進んでもどこかでかならずばったり会うのだと説明を試みたが一向に受け入れる気配がない。しびれをきらしてえゆと共に右にどんどん進み、小走りで元の(左側の道に)帰ってきてこようとした。そうすればきっとかゆにも会うことになるのできっと本人を説得できるに違いないと考えたからだ。

ところが、二人が右にどんどん進むのを見たかゆはパニくったのか、ますます激しく抗議し、終いには泣き出して後を追っかけてくる始末。こちらはおっかけっこのつもりでますます先に走ると、ついに大声で泣き出した。

そして。


じょじょー。


興奮のあまりトイレが近くなってしまった模様。

運よく着替えを持ってきていたので、早速迷路を出て近くのベンチに座って着替えさせた。

怒ったり泣いたり感情が昂ぶると、よくおもらしをするので今後注意!

2011年8月1日月曜日

初めての幼稚園

8月1日が初の登園日。ところが、、、閉まっていた。
8月2日に出直したところ、開いていた。だから、この日が初の登園日となった。
最初の1週間は1,2時間だけ、しかも親が付き添いでもよく、ようは「慣らす」ための期間である。

初日はとり合えず無事すんだようだ。ただ、ここからが後々本格化する「幼稚園闘争」の始まりなのである、、、

詳細は後日のブログ投稿にて。乞うご期待!

2011年7月21日木曜日

ややの小学生最後の日

本日がやや(どんぐりの姉貴)の小学校最後の登校日であった。授業はなく、卒業式という程でもないが、お別れ会のような催し物が企画された。

お歌を歌ったり、サーカス(これ正直今イチだったが)、そしてややも参加した太鼓の演奏。

同じ日に今度行くギムナジウムの新入生歓迎会があり、ハシゴしなくてはならず、あわただしい一日となった。

チャペルにて式典があり、そこでクラス割り振りの発表があった。各担任の先生が一人一人の新入生の名前を呼び、早速クラス単位で集合して教室に向かうのである。

ややは5年E組に決まった。

2011年6月23日木曜日

どんぐりの誕生日

今年で3回目のどんぐりたちの誕生日も無事終了した。

たまたま当日が祝日だったのでパーティーもその日に決行。父ちゃんもわざわざ休みをとる必要がなかった。朝からお寿司つくりに大忙し。ついでに春巻きもつくってみた。

ケーキはどんぐりたちが大好きな「きかんしゃトーマス」の絵入りの飾り盤がのったやつでむちゃカラフル。

ろうそくを6本立てて(! どんぐりたちは3歳になるので×2=6なのだ)準備万端。

お客さんも勢ぞろいした段階で厳かな儀式がはじまる。皆で「ハッピバースデー」を歌うのだ。

そしてクライマックスになったところでろうそくをフーっと消す。

そのはずが、、、

皆で歌いだしたとたんにどんぐりたちはびっくりしてママとパパの後ろに懸命に隠れようとする。
あげくの果ては一人泣き出してもう収拾がつかない。

結局どんぐりのお姉たまがフーっと吹き消し、近所の男の子も手伝ってくれてようやく儀式は格好がついた。

来年は自分たちでフーっと消してよね、、、

下の写真の飾りはどんぐりお姉たまの作品です。

2011年3月20日日曜日

兄弟愛

兄弟愛が芽生えた瞬間であった。

と書くと大抵の人は美しい光景を思い描くに違いない。ところが現実は少し違う。真の兄弟愛とは、臭く、匂いを伴うものでもあるのである。

ある日曜日、家族全員でライン川沿いに散歩に行った。どんぐりたちは、Laufradと呼ばれるペダルのない自転車に乗っていた。ペダルがないのでテケテケと足で土を蹴って前に進むのである。

ライン川についたはいいが、突然どんぐりの一人、えゆが先に進まなくなった。頑として降りるときかないのである。怪しいと思ったところ、予感は的中した。つまり、オムツがいっぱいでサドルに座っていると気持ち悪いというわけだ。

とりあえず近くには美術館があり、そこのトイレは一般でも使えるので、オムツ道具一式とえゆを抱いてそちらに向かった。すると、しばらくすると他のメンバーも後からついて来るではないか。どうしてかと聞くと、かゆも全く同じ状況らしい。

それなら二人一緒に済ましてしまおうと美術館のトイレにえゆかゆを連れて入っていった。

ところが、デパート等とは違い、おむつを替えるスペースがない。仕方がないので障害者用のトイレに入った(中が広々としているので)。床は綺麗だったので、オムツシートを床に広げてえゆを寝かせズボンを脱がした。

お尻を拭いていると、なにやら痛そうに泣き出した。きっとXXXをしてから大分経っていたのであろう。すり切れているのかもしれない。そっと拭くのだが、やはりピーピーと痛そうな声を出す。

すると、予想もしていなかった事が起きた。この間、かゆは同じトイレに入って横で見ていたのだが、痛そうに泣くえゆを見ると手を差し伸べてギュッと手を握り締めたのである。えゆが可愛そうになり、励まそうとして出た行動に間違いはない。えゆも、かゆの意図がとっさにわかり、嬉しそうに笑顔を見せるとギュッと手を握り返した。えゆは痛さをこらえることが出来、おかげでお尻を拭くこちらとしても楽になった。

次はかゆの番になり、オムツの取替えに入ったが、こちらはお尻が痛くもないのに手をえゆに差し伸べるではないか。えゆもこれは半ば遊びであるとわかっていながら、あたかもかゆを励まそうとするかのように手を握り返した。二人とも楽しそうに笑っていた。

兄弟愛が芽生えた瞬間であった。

2011年3月8日火曜日

大の風呂嫌い

これも1ヶ月程前のことであろうか。事件は風呂場で発生した。

どんぐりのうち、「かゆ」は特にお風呂が大好きであった。「であった」という過去形からも推測されるように、途中から「でなくなった」のであるが、実は今はまた「好き」になっている。途中の紆余曲折についてこの一ヶ月の出来事を紹介しよう。

髪の毛を洗う時、バスタブに座ったままの状態で頭からお湯をかけるのであるが、「上向いてごらん」というとあごを突き出して前方斜め約30度に顔を上に傾斜させる。それから頭のてっぺんからお湯をかけると通常はお湯は後ろ髪をつたって後方に落ちていく。したがって、顔面はセーフである。こうしておいてから、シャンプーをつけてごしごし洗い、また「前方斜め30度」に顔を上げさせてお湯をかける。いつもこうしていたのでルーティーン化し、本人達もよく心得たものであった。

ところが。我の強いかゆは、あるとき髪の毛を洗われるのを拒んだ。髪の毛は最後に洗うことになっているため、髪の毛を洗うとその後は大好きなお風呂からあがらないといけない。「でもまだお風呂で遊んでいたい、だからまだ髪の毛は洗って欲しくない」とこの小さな頭で考え、抵抗を試みたのである。かゆ的表現を借りると、「こんぷこんぷ(お風呂のこと)、ばいばい、ないない」なのである。つまり翻訳すると、「お風呂からまだあがりたくない」のであった。

そうはいってももうかれこれ20分近く入っているし、そろそろお湯も冷えてきた頃。なだめすかしても言うことをきく気配は全くない(かなりの強情者なのである)。髪を洗った後もドライヤーで髪の毛を乾かし、タオルで体をふき、寝袋にくるませてベッドに連れて行き、お話を一冊読み聞かせることになっている。眠りにつくまでの工程はまだまだ長い。今から髪の毛を洗い始めないと夜遅くなってしまう。かといってもう三日くらい髪の毛を洗っていない。今晩何としても洗わんと。父は心の中で焦っていた。

「今洗うべし」と判断した父は、情け容赦なくお湯を髪の毛にかけ始めた。まずお湯で髪の毛を濡らしたところが、普段は命令通りに「前方斜め30度上」に顔を傾斜するはずのかゆが、全身で拒絶を表現し頭を縦横にぶんぶん振り出した。当然のことながら、引力の法則にしたがってお湯はかゆの顔面や側面の耳の横を流れ落ちた。流れ落ちるお湯は支流を作り、耳の穴や目の中にも少し入り込んだ。

そこからの光景は想像にまかせるが、それは凄まじいものであった。阿鼻叫喚。かゆは屈することなく徹底抗戦を決意し、顔を真っ赤にしてさらに必死の抵抗を試みた。こちらとしてはとりあえず始めてしまったので、すかさずお湯をかけるも、相手が動き回るため手元も狂いがちとなり、今度はもろに顔面をお湯が流れ落ちた。口や鼻にも少しかかった模様。またまた叫喚。激しい抵抗。この繰り返し。

シャンプーをつけて洗い始めるも、この状態では到底続けることは出来なかった。途中で止めたものの、やはり興奮はおさまらず、風呂からあがって乾かしている間中もわんわん泣いていた(泣くと相当うるさい)。母親が来て慰めるとようやく静まったが、本人には相当ショックだったに違いない。

二日後、また風呂に入った際にもこの出来事をよく覚えており、髪の毛にかけるお湯をコップに入れるのを見るともう青ざめた顔をして立ち上がって風呂から逃げ出そうとする。仕方がないのでその日は見合わせたが、次の時にはさすがに洗わざるを得ないので、また強制しようとするとこれまでにない凄まじい抵抗に合った。最後は自分が裸になってバスタブに入り、泣き叫ぶわが子を羽交い絞めにしている間、手伝いに来た母親がコップで頭からお湯をかけ、シャンプーをするという手段を講じた。二人がかり、体を張っての大仕事である。その間、まるで網にかかった猛獣が必死の抵抗をするかの如く、暴れ続けるのをがっちり抑えていなくてはならない。耳を劈くものすごい叫び声(こんな大声だせるのかこいつ、と半ば驚嘆した)。一歩間違えば幼児虐待である。そうはいっても髪の毛を洗わないでほうっておく訳にはいかない。

こうしたことが数回続いた。挙句の果てはお風呂の蛇口をひねる音を聞くと「ないない、ないない」と泣きそうな顔をして自分の頭を手で指差して嘆願しにくる始末。 「お風呂で髪を洗うのはやめて頂戴」と必死に訴えかけるのである。そして「ぷーぷー、ぷーぷー」とお尻を指差して訴える(「お尻だけ洗って頂戴」と)。

毎回洗うわけではなく、髪の毛さえ洗わなければ機嫌よく遊んで普通にしているところから、お風呂自体は嫌いなわけではない。問題は「洗髪トラウマ」なのである。さて、どうしたものか。解決策は中々思い浮かばず、しばらくは「二人がかり、体を張っての洗髪作業」が続いた。

(「大の風呂嫌い ―解決編」に続く)

えゆかゆ

どんぐりたちは「かい」というと自分のことだとこれまで信じてきた。

自分たちでなくとも、小さな子供や、動物の赤ちゃんを見ても「かい」と呼んできた。

ところが、ここ1ヶ月の間に変化が生じた。どんぐりの一人、弟分の方が自分のことを「えゆ」と呼び出し、「かい」とか「かや」とか呼んできた自分の兄弟と明確に区別し始めたのである。精神的に独立し自我の意識が芽生えた瞬間であった。

もう「おいらたち、かい」ではなく「あいつはかい、おれはえゆ」である。

二人合わせて「えゆかゆ」または「かゆえゆ」としよう。

大きな一歩。毎日個性が磨かれ、形作られていっている。

2011年2月12日土曜日

合格!!!

というタイトルの通り、今日はどんぐりの姉の合格記念日となった。先に「初雪の日の怠け者ちゃん」というタイトルで解説した通り、いよいよ今年は進路決定の年であるが、今日の昼過ぎになり郵便受けを開けると第一志望校からの合格通知が入っていた。

ま、「怠け者ちゃん」事件があったとはいえ、何となく受け入れられるという予感がしていたが(「怠け者ちゃん」という表現が校長先生に相当なインパクトを与えて覚えていてくれたおかげという説もあるが)、これで確かなものとなったのである。家族一同ほっと一安心。9月の入学までまだたっぷり時間がある。

怠け者ちゃんは4年になってから大分頑張ったようで、成績はさらに良くなっていた。といっても家で勉強などしている姿は、殆ど見たことはないが(補習校の漢字再検定の猛特訓を別として)。コメントにも「怠け者ちゃん」の文字はなかった(表現が変わって「せっかく授かった能力を最大限発揮しなさい」という文はあったが)。ポーランドの成績もカウントされていて「大変良い」だった。不思議なことに日本語も「大変良い」というコメントがあった。これは恐らく担任の先生の勘違いであろう(補習校の成績を小学校にも提出しているわけではないので)。結構いい加減である。でも好意として受止めておこう。

合格までの道のりを少し詳しく解説すると:

この学校は他校よりも選別が早い時期に行われる。昨日が願書提出の期限だった。他の学校は大体来週以降から面接・願書提出を行うことになっている。

願書と最終学年の通知表を昨日事務局に持って行ったばかり。他の書類は昨年12月の面接時に渡してある。

ところで、最終学年の通知表が小学校から渡される日も昨日(!)。つまり昨日中に小学校から通知表を受け取り、その足で志望校に願書(これも入力済みのものが学校から手渡される)と共に持っていくのだが、通知表の類は大体朝から渡されることはなく、帰りにもらうもの。一方、志望校の事務局は午前中までで終わりなので、普通のやり方では願書提出が間に合わない(=すると自動的に不合格!)。そこでここの学校を志望校とする児童は小学校側に頼んで1日早く通知表を用意してもらうことになった。つまり、一昨日の午後に通知表をもらっていたのだ。

願書&最終学年の通知表の受け取りから合格通知発送までほとんど1日もかかっていない(受け取ったその日の夕方には郵送していたはず)。ということは、事前の書類選考でほぼ選別は終わり、後は面接を受けた子供の願書が実際に来たか、3学年の通知表から著しい乖離がないか(成績が極端に悪くなっていないか)のみチェックされるようである。

万が一合格していなかったらどうなっていたか:願書は学校毎に用意するのではなく、市から発行される共通の様式で、一人に一部づつ「支給」される(通知表と一緒に配られる)。この願書を志望校に持っていくのであるが、不合格になったら次を探さなければいけない。面倒くさいことに、新たに願書が作成されるのではなく、(落ちた)志望校に持っていった願書をいったん取り返しに行くのである。そしてそれをまた次の志望校に持っていくのである。通常の学校は来週から早速受付開始なので、面接のアポ取りから始まって非常に慌しかったであろう。

 それにしても10歳で進路選択というのは結構シビア。この時点で(小学校4年で)成績が悪いともう将来の大学進学はあきらめざるを得ない。成績表に進学校の「推薦」欄があり、学校側が記載しているのであるが、実科学校を推薦されていると正直ギムナジウムには入れてもらえない。勿論、大学進学だけが道ではないのだが。

いやはや、姉は取り合えず進路が決まったが、お次はどんぐり達の幼稚園選びがやってくる。今年も忙しくなりそうである。

2011年1月25日火曜日

どんぐり語講座(中級編)

どんぐり語、いわゆるDonglishの入門講座を昨年紹介したが、今回は中級編である。

フッフー(Fuffu)
:「熱い」という意味。ようは、熱い食べ物を「ふうふう」してから食べさせていたら使い出したもの。「フッフー、ナイナイ」は「熱くない」「冷めていて(もう食べられる、だからはよよこせ)」と訳される。

ベー(Baeh)
:きたないこと。(食べ物などが)まずいこと。

カウワ(Kaua)
:コーヒーのこと。ポーランド語のカヴァ(Kawa)と似ているが、まだ「ヴァ」と発音できず、どちらかというと「カウワ」に近い発音となる。勿論、本人たちはまだ飲んでいない。

ミユ(Miyu)
:ミルク(牛乳のこと)。「ミルク」が語源と推測される。最近好きになり(以前はリンゴジュースばかりであったが)、しきりに欲しがるようになった。なお、少し温めてから飲むので電子レンジで10秒ばかりチンするのであるが、電子レンジのドアの開け閉めと「スタート」ボタンは自分でやるといってきかず、うっかり父ちゃんがやってしまうとえらく怒り出すのには本当にまいる。

ブーブー(Buu Buu)
:車のこと。日本の幼稚語とほぼ同じ。ちなみにバスも「ブーブー」になる。

ゴッゴー(Go Goo)
:クレーン・ブルドーザー・パワーショベルなど工事現場でよく見かける特殊車両。大ファン。道を歩いていて見かけるとしきりに「ゴッゴー、アッター」を連発する。立ち止まらずに急いで通り過ぎようとすると猛反発して泣き叫ぶので要注意。クレーンのてっぺんが見えたら回避すべく別のルートを通るか、時間的に余裕があれば観念して5分程立ち止まるかのどちらか。

ジュジュー(DschuDschuh)
:電車のこと。ゴッゴー以上に熱を入れている。恐らく二人とも将来は鉄道ファンになる前兆と思われる。乗るのも大好き、見るのは本物だろうが模型だろうが飽きなく眺めていられる。アニメでは勿論「機関車トーマス」が大のお気に入りで「トメー(Tome)」というとトーマスのこと(ポーランド版を見せているうちに「Tomek」を覚えてこう呼ぶようになった)。

メーメー(MeeMee)
:羊のこと。鳴き声そのままなのでわかりやすい。なお、山羊も同じ。

ワウワウ(UauUau)
:犬のこと。わかりやすい。

ニャオ(Niao)あるいはミャオ(Miao)
:猫のこと。

ChrrrrChrrrr
:ブタ。日本語では表記不可能なのでこのように表記しているが、ようはブタの鳴き声を真似るときに鼻を鳴らす、あれに近いもの。あまりに気合を入れると鼻水が飛び出すこともあり、動物園などでブタ小屋に入った時はブタよりも彼らに近寄らない方が良い。

ウェアウワ(WaeuWa)
:ライオン。これも発音表記が難しい。ようはライオンが「ガオー」とか「ウオー」とか吼えるのを真似ていると思えばよい。

んぱんぱ(NpaNpa)
:魚のこと。発音表記は不可能に近くこのように表記したが、ようは金魚のように「口ぱく」をする唇を開け閉めするときに「パクパク」と音がする、あれを真似すればよい。

なお、どんぐり語ではないが、「シャケ」はきちんと言えるようになった。また、どんぐりの弟の方は最近「かば」と「へび」をきちんと言えて(絵本で)認識するようになった。少し日本語の語彙が増えてきたというわけだ。

まだまだ語彙は少ないが、確実に言語能力に進展が見られる。

2011年1月24日月曜日

初うんち

ついにやった!初うんち!!

といってもうんちは毎日(おむつの中で)やっているので正確に表現すると「初めてのおまるでのうんち」となる。

いつも朝起きてすぐにトイレに連行(!)し、おまるに座らせるのであるが(当然おまるも二つある)、おしっこは大分前からするようになっていた。ただし、おまるでおしっこをするのはまだ朝起きてすぐと風呂に入る前だけ。日中は基本的におむつの中でこっそり「しゃー」とやってしまう。

おまるでおしっこが出るとちんぽこを指差して「あー、あったー」と歓喜の声をあげる。そして立ち上がって得意がって「あったー」を繰り返す。そして父ちゃんか母ちゃんがおまるを便器に流すのであるが、今日はどんぐりの兄貴の方が中々立ち上がらない。父ちゃんが「どいてごらん」と言っても「んんー、まま」と首を振って動かない。

どうしてかなと思うと、とりあえずママの命令には従って立ち上がったところ、あった、あった、茶色いとぐろちゃんが。思わず皆で歓声を上げ、この記念すべき瞬間(そして匂いも)を満喫するのであった。

どんぐりの弟の方はこの光景をしげしげと眺めていた。次のお前の番だ、期待しているよ。

ところで、兄貴の方も残念ながら日中は相変わらず、そして翌朝もおむつの中で「実行済み」であった。