2012年4月20日金曜日

ダースベーダー登園

毎週金曜日は自分の好きなおもちゃを幼稚園に持っていってもいい日。

幼児たちはそれぞれお気に入りのおもちゃを持ってくる。お人形、ゲーム、何かのスーパーヒーローが着用しているブレスレット、ポケモン(勿論おもちゃです)などなど。電子ゲームは当然ご法度。

今日は何を持って行こうか。毎週金曜日は登園前にどんぐりたちに聞く。

今日はどうやら暗黒の日らしい。黒いマスクに黒いマントを奥から引っ張り出してきた。そう、彼らの(アンチ)ヒーロー、ダースベーダーのコスチューム一式なのだ。これに(マクドナルドのおまけの)ミニチュアライトサーバーを手に持てば完璧である。コホーコホー、May the force....という台詞は当然まだ言えないが。

これって幼稚園の先生何ていうかな、と思いつつ、えーい所詮おもちゃやろっ、一回くらいいいじゃん、と父ちゃんが潔く判断し持参を許した。ただし、マントは子供達が引っ張り合ってビリビリになる恐れがあるのでマスクだけにした。

さて、いよいよ幼稚園に着いた。マスクを被ったまま上着を脱いで上履きを履き替え、部屋の中に入ると皆おおーと注目してくれる!相当インパクトがあるこのマスク、しかも二人とも同じもの着用しているので、「ダブルベーダー」の登場はかなりのセンセーションであるらしい!

恐れおののく(フリをしてくれる)先生やわーっと集まってくる子供達を前に暗黒のベーダー達はフォースを駆使してその場を制するどころか、どうやら決り悪いのか恥ずかしいのかモジモジする始末。そしていつものように父ちゃんの服を掴んでカクレンボが始まった。

かくれんぼはもう日課となっている。当初「泣き虫幼稚園」の箇所でも紹介したとおり、昨年秋以降から毎日毎日幼稚園ではこの「劇」が繰り広げられる。他のグループの先生の間でも有名であるらしい。とにかく別れるのが嫌で父ちゃんの服をつかみ、先生たちに引き離されるまで必死の抵抗を繰り返すのであるが、抵抗のレベルが当初は本気であったのが、最近ではようやくレベルが落ちてきた。

この日はベーダーたち、 自分が暗黒のヒーローであることを少しはわきまえたのか、父ちゃんを掴む手を以外とあっさり離した。最近ようやく窓際に立って(先生に立たせられて)父ちゃんに「バイバイの儀式」をするようになっているのだが(手を振ったためしなく、ただシュンとした顔つきで突っ立ているだけであるが)、この日は二人のベーダーたちに見送られ、父ちゃんは何とも言えない気分であった。マスクのせいでどんな表情なのか見えなかったが、大体想像はついた。

2012年4月1日日曜日

どんぐり父ちゃんの誕生日

オランダの海に遊びに行った。

とにかく「40歳の誕生日は海辺で目をさましたい」というのが願いだったので、一番近いと思われるオランダの海岸に一泊二日で旅行することにした。車で2時間半くらいの距離である。手に入れたばかりのナビのお試しドライブでもあった(早速渋滞に巻き込まれた。回避する機能ついているはずなのにな、、、)。



家内が花や果樹園が大好きなので、ホテルを予約したNoordwjikからも近いキューケンホフ(チューリップで有名な庭園)を目指した。結構寒かったがチューリップは咲いていた。どんぐりたちは花にはあまり興味を示さず、ミッフィーの遊び場と迷路に夢中になっていた(どんぐり達の迷路きちがいの発端は「迷路でじょじょー」の項目ご参照)。

閉園時間が迫ってきてそろそろ出ようかと出口に向かった頃、またもや事件が起きた(詳細省略するが、かゆが大をしてしまったのである)。

夕方(といっても7時まわっていたが)ホテルについた。とにかく夕日を映せ!とビデオとカメラを持ってベランダへ。雲が多かったが夕日が少し顔をのぞかせてくれた。これが30代最後の沈み行く太陽か、、、、

晩御飯はホテルのすぐ近くの中華料理屋で食べた。

どんぐり達はホテルは初めてだったので、ものすごく興奮して遅くまではしゃいでいた(ややはお姉ちゃんらしくたしなめるどころか、これに輪をかけて一緒になってはしゃいでいた)。


翌朝起きたら誕生日プレゼントの山が待っていた。ややが手作りのマルチパンケーキとトカゲの飾り(ゲテモノっぽい響きだが実物は以外と綺麗!)をくれた。他にはたくさんの服をもらった。実は出発前にもダースベーダーの目覚まし時計やスターウォーズのDVDをもらっていた(我輩の誕生日にと称して買い込んだだけなのかも?)。ダースベーダーの目覚ましはえゆが大層気に入って「これダメ、パパの。これえゆの!」と言い張り、しまいにはベソかく始末で大変だった。

オランダ旅行にテーマを戻すと、朝食後、天気が少しよくなったので海岸を散策した。だだっぴろい、砂丘のような海岸が南北に広がり、南の彼方にはロッテルダム港と思われる都市が蜃気楼のように浮かびあがって見えた。










その辺りから貨物船が何隻も航海に出ていくのが確認できた。


これで40歳の誕生日の願いが叶った。やはり海はいい。久しぶりだったので余計に大きく果てしなく見える。自分が非常に小さく感じる。ざぶんざぶんと打ち寄せる波の音を聞いていると何やら体全体を洗われている気分になり、これまでの事を全てリセットし、再スタートをきれるような気がした(別に犯罪など悪事に手を染めているわけではありません、念のため)。




昼過ぎに帰路についたが、途中でキンダーダイクに立ち寄って風車群を見に行った。これは子供達にも大ウケ。



そして晩飯は途中のマクドナルドで、、、、これで何度目であろう。もうこりごり。

後日談がある。その翌日の月曜日だったか、ややがゲーゲーはいた。普段マクドナルドではチキンを頼む彼女がバーガーを試しに食べたのが原因か、その際に冷たいドリンクを飲んだのがいけなかったのか。とにかくこれ以降ややはあれほど好きだったマクドナルドに少し距離を置くようになったようである。

2012年1月21日土曜日

どんぐりのお姉ちゃん

いつもどんぐりの事ばかりなので今日はお姉ちゃん(やや)について

一言で言うと「思春期に突入」。とにかく親は手を焼くようになった。どんぐりたちにも手を焼いているが、次元が違う。いっぱしの言い訳が出来るのである。

今日も母親と大喧嘩して、そのまま部屋に引っ込んで寝てしまった。

いわゆる「第XX次反抗期」なのであるが、確執の原因はいたって単純。「部屋がきたない」「片付けなさい」「いやだ」なのである。

部屋のきたなさは、半端でない。足の踏み場もないほど。本人は平気である。親がやきもきして「片付けなさい」と言うと火蓋が切られる。

今日は補習校で百人一首大会があり、六枚ゲットして本人はいたって上機嫌で夕方頃帰宅。楽しみにしていた歌番組(昨日の再放送)を見ながらご飯を食べていたところ、「まだ片付いてないでしょ。ご飯終わったら寝る前にすぐに片付けなさい」と指令が飛んだ。本人は一転不機嫌に。

 昨日の疲れから(母親は双子の面倒で、父親は日帰り出張の後で)両親ともうたた寝しているうちに8時がまわっていた。その間、子供達3人でだいぶ騒いでいたようである。悪いことにやや(姉貴)は二人の弟に部屋を片付けさせようと企み、その間に好きなことをしていたようだ。そしてそれがバレた。いよいよ雷が落ちた。

叱られる姉を見ていたどんぐりたちもいそいそと自分たちのおもちゃを片付け始めた。本能的に「ヤバい」と感づいたようだ。こういう所は年下の兄弟はよく周りを見てうまく立ち回るようになるのであろう。年上はその点損をしている。


それにしても今日の展開はこれまでになく、どんぐり姉ちゃんご本人はかなり自己主張を通そうとしていた。「こんな家いてられるか、出て行ってやる!」と玄関から出ようとするのを留め、窓から外に出るのを食い止めた。11歳の誕生日を控え、家出少女寸前であった。

さて、どうしたものか。

2011年12月20日火曜日

初雪

ついに降った!

雪が、である。

すでに先週南ドイツでは大雪が降り、強風を伴って天候は荒れに荒れて大変なことになったそうであるが、ここデュッセルドルフは今日が初雪。

先週末は雹が集中的に降って地面一面真っ白になったが、雪ではなかった。

今もしんしんと降っているのでこれは明朝積もるかも♪

2011年12月5日月曜日

泣き虫幼稚園

幼稚園に行くと必ず泣く。とにかく泣く。

8月末から通い始めて既に3ヶ月経っているにもかかわらず、である。

当初はひどく、家を出るところからオイオイ泣き出し、朝から近所迷惑。いつも同じ時間帯(9時少し前)に出るのですれ違いの通勤や通学する方々にも「またあいつらか」と顔を覚えられてしまっているようである。

1ヶ月くらいすると道中泣かなくなったが、幼稚園に入って着替えさせて「象さん組」の部屋のドアをくぐったとたんに父ちゃんの足にしがみついて泣き出す。

幼稚園の先生たちが、特には二人がかりでどんぐりたちを羽交締めにして抑えにかかり、ようやく父ちゃんは開放されて幼稚園を後にすることができるのである。毎日毎朝こんな調子。先生もそろそろうんざりしてきた。

ところが、最近徐々に変化が現れてきた。

毎週金曜日には自分のおもちゃを幼稚園に持って行ってもいい日。つい2週間前のことであろうか(11月半ば)、どんぐりたちのお気に入りのおもちゃをリュックにいれて登園。とりあえず通園途上では泣くこともなく無事到着。

着替えるところで少しベソをかき出したので、「ベソかいたらおもちゃを父ちゃんがおうちに持っていっちゃうぞ。泣き止むなら渡してあげる」と半ば脅しをかけてみた。どんぐりたちも意味がわかったらしく、どうやら一生懸命こらえている様子。

ベンチに腰掛けさせておもちゃを手に持たせ、その場を去った。廊下を行く途中で振り返って見たら、ちゃんとベンチに腰掛けているではないか!こっちに向けたその顔は今にも泣き出しそうであったが。そのうち、同じ組の面倒見のいい年上の女の子達がどんぐり達のそばにひざまずき(!)、ひざや手をなでて宥めている様子が肩越しに見られた。「かわい子ちゃんたちに囲まれてええのー」 と父ちゃんはちょっと嫉妬したが、この二人の女の子には本当に感謝。

というわけで、少しほっとした。

翌週の月曜日はまたいつもと同じであったが、、、

どんぐり語講座(上級編)

前回1月にどんぐり語講座(中級編)を紹介してから大分時間も経ったので、この間に見せた言語習得の過程を「上級編」として振り返って見たい。「上級編」というからには、文の形成というかなり高度なレベルに達してきており、また、異なる言語を使い分けることも段々顕著になってきている(今のところは語源は日本語かポーランド語の2ヶ国語に限られているが)。今回は例文などを使って紹介しよう。

>まずは語彙から。

オウチ (Ouchi)
:「家」のこと。といってもどんぐり達が住んでいる「自宅」の意味。語源は日本語の「おうち」であることは明らか。ちゃんとどんぐりママと話す時は「ドメ」と使い分けている(次章ご参照)。

ドメ (Dome)
:「オウチ」と同じく「家」のこと。意味は全く同じだが、ポーランド語の「Dom」(=家)や「Domek」(=幼児語でおうち)が語源としており、一応使い分けている(つまり既にバイリンガルとなっている)。「ドム(Domu)」と時々格変化もさせているが、勿論きちんと使い分けているのではなく、まだ気分や日によって違うだけというだけのレベル。

アーメ (Ame)
:日本語でそのまんま、「雨」の意。どんぐり達、特にかゆはこれが大嫌いで外出中に降ってくると非常に神経質になる。残念ながらどんぐりママにも「アーメ」で通しているところを見ると、言語使い分けはまだ出来ていない。ポーランド語の「Deszcz(デシチ)」よりも恐らく発音が簡単なのであろう(聞けば意味は使い分けているので一応バイリンガルではある)。

ドゥワ (Duwa)
:数で「2」、「二つ」という意味。発音を聞くと、特に語尾がフランス語っぽいが(「デュ(2)」と「トロワ(3)」が合体した感じ)、勿論本人達はフランス語はわからないので、恐らく語源はポーランド語の「Dwa(2)」であろう。「一」の概念はわかっているものの、未だに言葉で発したことはなく、いきなり「二」から習得したところからも、双子であることの証なのかもしれない。

ペンチ (Pench)
:数で「5」の意味でよく使われるが、ようは片手で示せる限りの最大数値であることから、「5」以上でも「ペンチ」と言っており、広く解釈すれば「たくさん」や「いっぱい」という意味が近い。面白いのは必ず片手で指を5本広げて「ペンチ」と半ばボディランゲージ化している。語源は恐らくポーランド語の「Piec(ピエンチ」が最も近い。

オッキーヨ (Okkiyo)
:「大きい」という意味と、「たくさん」という意味の二つがある。また、「おっきー」ではなく、必ず語尾に「よ」がくっついて「おっきーよ」となる。

~ケーイ(---keei)
:文の終わりに用いられ、抑揚を伴う。多分英語のOK(オーケー)が語源であろう。両親がどんぐりに言い聞かせる際によく「~、OK?」と文を締めくくるので、その真似から使い始めたものと思われる。

ダメ(Dame)
:日本語の「駄目」が語源であるが、否定文を作る際にも用いられる。次に登場する「んっんー」同様に否定語の機能を有する。

んっんー(n,n-)
:上記の「ダメ」と同じく否定語。語源が西洋言語のようである。

コロル (Koloru)
:カラー(色)のこと。ポーランド語が語源。

パング (Pang)
:パンのこと。なぜか語尾に「んぐ」がついて周る。

ホング (Hong)
:本のこと。上記のパング同様、語尾に「んぐ」がつく。理由は不明。

ホンシカ (Honshka あるいはHonżka)
:本のこと。上記のホングと同じ意味であるが、どうやらこれは和製ポーランド語のようであり、日本語の「本」とポーランド語の「Ksieżka(クシェーンシカ)」の合成語のようである。

ワンゴング (Wangong)
:鉄道の車両をワゴンという。語源はポーランド語。ただし、前述の「パング」「ホング」同様に語尾に奇妙な「んぐ」がつく。

バルコン
:ベランダ(バルコニー)のこと。語源はポーランド語。

ピチュ (Pichu)
:飲み物のこと。ポーランド語の幼児語で一般的に使われるのでどんぐり語特有ではないもののここに掲載した。
 
ジュース
:ジュースのこと(そのまんまや)

リンゴジュース
:これもそのままの意。

ボブ
:「ボブとはたらくブーブーズ」という彼らのお気に入りの番組の主役キャラクター。工事現場で働くボブ(主役のボブはまだ子供であるが) とその仲間の車たち(ブルドーザーやパワーショベルなど)のお話を見て、ヘルメットのことを「ボブ」と呼んだり、ボブが愛用しているトンカチ・ねじ回しなどの道具を指して「ボブ」と呼んだりする。

ラーメン、ソーメン、ウドング
:言わずもがな。日本で人気の麺類の呼称を覚えてちゃんと使い分けている。「うどん」だけ例によって「んぐ」という妙な語尾がつく。

シュウプ
:スープのこと。

アイ (Ai)
:残念ながら「愛」という抽象観念ではなく、「アイス」のこと。食いしん坊のどんぐり達はとことん唯物主義者である。

>語彙とその説明ばかり羅列していても退屈なので、以下例文をいくつか紹介しよう。

例文1) 
えゆ「かいまわにゃむにゃむケーイ、えゆおっきーよにゃむにゃむケーイ。」
訳文:えゆ「かい、お前はご飯ちょっとだけだぞ、えゆがたくさんご飯をもらうんだぞ」

例文2)
かゆ「かいアーメんっんー、べー、オウチ、ケーイ。」
訳文:かゆ「かいは雨がきらい、濡れるの気持ち悪い、だからお家にいたいんだよー。」

とにかくこの「~ケーイ」は二人の会話を聞いていると、よく連発される。強く自己主張する際にそれが顕著である。

例文3)
えゆ:「パパ、あい、おっきーよ。えゆも、おっきーよ、あい、ちょこ?」
訳文:えゆ「パパのアイス、大きいね。えゆも大きいアイスが欲しい、チョコ味のくれる?」

何となく「どんぐりワールド」がわかっていただけたでしょうか?

2011年9月3日土曜日

新しいぶーぶー(中古車購入物語)

今日注文していた中古車(トヨタCorolla Verso)を受け取りにケルンまで行ってきた。行きは4人(ややと従姉妹とそのお友達)で古い車(日産プリメーラ)で、帰りは7人で(+どんぐりたちとどんぐりまま)。どうしてそれが可能かって?古い車だと全員乗れないから後発部隊は電車で行き、ケルン市内で待ち合わせて合流した次第。

出発の日の朝に子供たちを古い車に乗せて記念撮影をした。思えばどんぐり姉のややが生まれる前年に、会社の人から(無償で!)譲り受けて以来、11年もの間お世話になった愛着わきまくりの車だったので、感慨深かった。新しい車と引き換えにディーラーに受け渡した(それで少し安くしてもらった)。まだ走れないことはないのだが、さすがにガタが来ていて今年の車検でひっかかり、修理して乗り続けるものかどうか迷ったあげく、思い切って貯金を下ろして新しい車に乗り換えることにしたのである。もう間もなく20年目に突入せんとしていたので、さすがに限界を感じていた。

行きはケルン近郊で渋滞に巻き込まれた。市の南側の地区にあるディーラーで中心からは以外と遠い。

待ちに待ったキーを受け取った後、早速市内までドライブ。マニュアル車は慣れていなかったため、少しどきどきした。ガソリンがギリギリだったのでまずはディーラーから近隣のガソリンスタンドへ直行。

市内のパーキングに入れた後、無事どんぐりたちとも合流し、少し町で買い物をした。デパートではダースベーダーに出会った(!)。丁度おもちゃ売り場でスターウォーズのキャンペーンの最中で、本物そっくりのコスチュームを来た人たち(プロです!)がうろうろしていた。どんぐりたちも恐る恐るダースベーダーと写真をとってもらった。

その後、無事帰路についた。これで5人家族+2名を乗せたドライブが可能になった!