2010年11月29日月曜日

初雪の日の怠け者ちゃん

ついに雪が降った!しかも半端な振り方ではない。今もしんしんと降っていて既に数センチは積もっている。

先週の火曜日にミュンヘンに出張した際、向こうで車を運転中に雪が降り始めたのだが、「おらが村(DDF)」では今日になっての初雪である。

それにしても今週のLeipzig行きのフライトが欠航にならないか、気がかりなところである。

とはいえ、街中ではクリスマス市も立っていて雰囲気はいよいよクリスマスらしくなってきたのは何より。

ちなみに今日は上の娘の面接があった。来年は小学校を卒業するので 次の進学先のGymnasiumを決めねばならず、まずは第一候補先の面接試験に3人連れ立って行ったのである(下の子供達二人は知り合いのご夫人にベビーシッターを頼んだ)。

ライン川沿いにある非常に古い(村で2番目に古く300年は経つ)伝統的な学校であるが、カトリック進学校(生徒の75%はカトリック信者から採用すという厳格なルールに基づく)でもあり規律を重んじレベルも高いという評判。公立ではなく、ケルン大司教の管轄の「私立」学校である(ただし教科や学費などの基準は公立と同じ)。

とりあえずうちの子は第1のハードル(洗礼)は越えられているが、果たして「楽ちん大好き、わたし怠け者ちゃん、勉強なんて後でいいじゃん、まずはあ・そ・び」というノリのあの娘で大丈夫かなあ。成績はまあ良い方なのであるが。

朝9時からの面接で20分前には事務局で受付、必要書類に記入を終えて待っていると間もなく校長先生が直々お迎えに来られた。そして校長先生との(緊張した雰囲気の中での)面接が始まった。丸テーブルを共に囲んでの(超至近距離での)面接であった。子供よりも親の方が緊張していたかもしれない(ただし父親は該当せず。恥ずかしながら私は全く緊張感なくくつろいでおりました)。

何はともあれ、ありきたりの質疑応答を終え、いよいよ持参した書類の中でも最も大切な通知表(現時点で提出するのは3年時のもの)を取り出して校長先生様に恐る恐るお渡しした。

通知表の一言一句を無言のまま目で追う校長殿。小学校の担任の先生が懇切丁寧に何10行も書いた通知表の文面を、両目を左右にものすごいスピードで動かしながらの黙速読(さすがは校長!)。これを固唾を呑んで見守る一家3人。この間シーンと静まり返っている。さすがの私もこの時ばかりは緊張した(ふりをした)。

ようやく読み終わりかけたところで「むむっ」という声が発せられたので、息を呑む3人。果たして、次に発する言葉を聞き逃すまいと体を乗り出す。と、「怠け者ちゃん?って何だこれ?くっく(押し殺した笑い)。こんな通知表はじめてだ!しかしいっぱい書いているねー。」とのお言葉。何と3年1学期の通知表には「あんたは怠け者ちゃんね」という可愛らしいコメントが書かれているのを忘れていた。既に手遅れ。校長先生はまだウケまくっている。

2学期の通知表はより進学を意識して固めの文体で慎重に書かれるらしい。1学期は担任が書きたいように書く。しかし必要書類には1,2学期両方を提出せよとあるので結局見られる点では同じことなのだが。それとも面接時の提出は直近のだけで良くて後は郵送すればよかったのかな?と焦る父親、パニくる母親。きょとんとした顔の娘。

弁解させていただくと、この通知表は決して悪い内容ではないのである。平均点以上であるし、2学期のはもっとよく、校長殿にもその場で誉めていただいた。ただ、うちの子は「もっと努力すれば学力アップするのに勿体無い、自分の才能を最大限に活かしなさい」という担任の先生の熱意と愛情のこもった表現が「怠け者ちゃん」という言葉に現われていたのである。校長先生、わかっていただいているかな?

今の学校では個人の能力に応じて課題が出される方式なのであるが、うちの子はどうやら求められる一定基準は難なくこなすのであるが、そこから先に自由課題などに挑戦して自助努力によってレベルアップを図るという意気込みが皆無であり、「ちゃっちゃっちゃ。はい出来た!言われたことだけやったのでこれでおしまい!全部あってるよ!他の皆もここまでしかやってないし。さあ遊ぼ!」という具合に「楽をしている」のである。

誰かがお尻をペンペンしてこの怠け者ちゃんに「がんばる」気にさせないと、きっとこのままイージーゴーイングの人生を送るであろう。本人のためにもそれは良くないと考え、そこでこの学校に思わず期待! もう親の言うことは聞かなくなってきているので。言い訳だけはいっちょまえなんだよね、こいつ。とほほ。

そうはいっても今年も応募者が圧倒的に定員を上回っているらしく、「狭き門」であることには変わりない。

何はともあれ、「怠け者ちゃん」事件で相当校長先生の印象には残っているはずである。 落ちても受かっても恐らく「怠け者ちゃん」のコメントのおかげ(せい)、と考えよう。

最終的には本人にあった学校に行かせて幸せな学園生活をエンジョイしてもらえれば十分。ただ、与えられた可能性も十分に活用しない手はないし、先般の説明会・学校見学から判断した限りでは、今のところここがベストチョイスかと思われる。もう一校エリート校っぽい伝統的な学校があるが、どうやらボンボンやお嬢が多いらしく、高学年にはプラダやシャネルのブランドで着飾った鼻持ちならない連中が多いらしい。そんなのがきっと近隣の銀行・証券会社にあこがれて入り(その学校は金融街とブランドショップのど真ん中)若くしてマネジャーになってがっぽり稼ぎ、金銭感覚が麻痺したまま「経済的犯行」に手を出してしまうのであろう。む、ちょっと飛躍しすぎたかな?

面接落ちた場合?その時はその時で第2志望探しだね!結果発表の2月中旬まで時間はまだたっぷりある。

 で、補習校の宿題は??

0 件のコメント:

コメントを投稿