これまで色んな言語と接する機会があったが、どんぐり語ほど神秘な言葉はなかった。
毎日接していると少しは理解できるのだが、時々わからなくなる。
それでも本人達は意思の疎通が問題なくできているようだ(例外:喧嘩している時は意思の「疎通」というよりは、「衝突」となる)。
今日はそのどんぐり語のいくつかを紹介したいと思う。言語学者の方にはまたとない研究材料になろう。なお、どんぐり語は日本語ともある種の関連性があるようなので表記は日本語(カタカナ)ならびにローマ字とした。
どんぐり語講座(入門編)
1.タカータカ(tkaa taka)
→「馬」のこと。ロバでも馬でもタカータカに属する(ようはまだ区別がつかない)。
→語源はおそらく「お馬ちゃんパカパカ」の「パカーパカ」と思われるが、定かでない。
→こちらが「うま」とか「おうまちゃん」と話しかけても、「タカータカ」という言葉が返ってくる。
2.ヤーヤ(yaa ya)
→自分たちの姉のことをこう呼ぶが、同じ年頃の女の子を指しても「ヤーヤ」という。
→もう少し年上のお姉さん(若い女性も含む)だと少し発音が違ってくる。敢えて表記するならば「イョアーイョア(iyöä iyöä)」か。「öä」の箇所ドイツ語かフィンランド語の発音に近い。口をすぼめて舌を巻いてやや長めに発音する。 これは中々真似出来ない。
3.カイ(kai)
→二人とも自分のことをこう呼ぶ。本名で正しても、必ず自分が「カイ」だと主張する。もしかしたら「一人称」として使っているかもしれないと最初は考えたが、自分の姉の昔の写真(1-2歳の頃)を指しても「カイ」と呼ぶ。
→つまり、「(自分たちのような)幼い子供」を総称して一人称・二人称・三人称を合わせた(しかも単数・複数の区別ない)呼び方として使っているのかもしれない。
→ちなみに、テレビで象の親子が登場すると、小象を指差して「カイ」という。どうも人間だけに限られていないようだ(あるいは自分自身を動物と同種と見なしているのかもしれない)。
→時々語尾変化して「カーヤ(kaaya)」というが、どういう規則に基づいて変化するかはまだ解明されていない。どちらかというと相手(双子の兄弟)を非難するような局面で使われている模様。
4.アッター(attaa)
→日本語の「あった」の意味に近いが、過去形ではなく現在形であり、より幅広く使用される。
→名詞の後に続いて使われると、その名詞に該当する人・モノが「目の前に存在する、そこにある、見つかる」という意味となる。例文:「ヤーヤ、アッター(yaaya attaa)」は「姉貴がいる」 と訳される。
→「いないいないばー」の遊びの際の「ばー」というべき箇所でも使用される。
5.ナイナイ(nainai)
→アッター(attaa)の反対語として使用される。日本語の「ない」やドイツ語の「nein」に近い否定的な語義。
→「いないいないばー」はどんぐり語だと「ナイナイ、アッター」となる。
→オムツが匂うような時に「うんちした?」と尋ねると大抵は「ナイナイ!」と答える。このような場合、トーンは非常に強くなり、自己主張しているかのように見受けられるが、怪しいものであり、実際、このようにムキに否定する場合はオムツはいっぱいなのである。
6.マーマ(maama)
→母親のこと。万国共通語。
→ただし、時々他の大人の女性も「マーマ」と呼んでいる。勘違いしているのか、「大人の女性」を意味しているのかは不明。
7.パーパ(paapa)
→父親のこと。万国共通語。
→絵本に出てくる黒い髪の男性を指して「パーパ」ということもある。「黒い髪のアジア系っぽい大人の男の人」とも解釈可能との説もあるが確証はまだない。
8.ドージョ(doojyo)
→象のこと。「ドジョウ」ではない。
→語源は日本語の「象さん」と思われ、それが変形したものと解釈する。
9.ビリヤービリヤー(biliyaa biliyaa)
→あひる、またはガチョウのこと。ひよこも含まれる。
→語源は全くの謎。どの言語とも関連性がない。
10.アッア(a aa)
→サルのこと
今日のレッスンはここまで!
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